プチ。プチ。 テレホンアポインターの哀愁

「プチ。プチ。 テレホンアポインターの哀愁」

土曜日の昼下がり。ぼんやりしていると電話が鳴った。 出ると、とある「健康茶」の宣伝の電話だった。 電話は、女の人のよく通る美しい声だった。おそらくベテランなのだろう。 バカ丁寧だけど、押しが強い。私が最も断りにくいタイプの電話だった。 日ごろ電話で営業する苦労を知っているから邪険にもできず、かといって注文する気にもなれず、モタモタしていると、 いきなり、プチっと、電話を切られてしまった。 もちろんなんのあいさつもなし。 しばらくはあっけにとられていたけれど、我にかえり、じわじわと怒りがこみ上げてきた。

私のところの電話オペレーターの研修マニュアルの注意事項に「絶対こちらから電話を切ってはいけない。相手様が切るのを待ってから静かに受話器を落とすこと」 というのがある。
私は、この注意事項をしっかり守って電話をしている。まあ守って当たり前のことなのですがね。 でも、電話をかけただけで、露骨に不愉快な態度を示されて、叩きつけるようにガチャンと電話を切られてしまうことがある。 そんな場合でも、静かに受話器を置くしかない。 たまに、「なにすんねん、耳痛いやんか!!」 と切られた相手にもう一度電話をし直して、相手も同じ目に遭わせてやりたいような衝動にかられる時もあるけれど、かろうじて耐えている。

「プチ。プチ。 テレホンアポインターの一首」につづきます。

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